ココアバター分離製法とは?チョコレート好きが知っておきたい基礎知識

カカオ豆から生まれるチョコレートやココアは、実は同じ原料から異なる製法で作られています。
その鍵を握るのが、ココアバターを分離する工程なんです。
カカオ豆からココアバターが分離されるまでの流れ
カカオ豆の変身ストーリーを見ていきましょう♪
- 発酵・乾燥・焙煎を経て、細かく砕かれます
- 砕いたものを「カカオニブ」と呼びます
- さらにすり潰すとペースト状の「カカオマス」に
- カカオマスをプレス機で圧搾
- 液体状の「ココアバター」と固形物の「ココアケーキ」に分離
- ココアケーキを粉砕すると「ココアパウダー」の完成!
実は、カカオマスには約55%もの油脂分が含まれています。
この油脂分がココアバターなんですよ。
分離製法がチョコレートの味わいを左右する理由
ココアバターとココアパウダーをどのように分離するかで、最終製品の風味は劇的に変化します...!
☑ 圧搾の方法や圧力の強さで、ココアパウダーに残る油脂の量が変わる
☑ 分離の前後にどんな処理を施すかで、色や香り、口当たりまで影響
特にアルカリ処理の有無は、製品の個性を決定づける重要なポイントといえるでしょう。
ココアバターとココアパウダーの関係性
1つのカカオマスから生まれる2つの産物は、それぞれ異なる役割を持っています。
ココアバターはチョコレートに滑らかな口溶けと艶を与える存在です。
ホワイトチョコレートはココアバターのみを使用し、ココアパウダーを含まない製品なんですよ。
一方、ココアパウダーはチョコレートの風味や色の主役となります。
飲料用のココアや焼き菓子にも欠かせません。
両者をバランスよく配合することで、多様なチョコレート製品が生まれているんです♪
2つの分離製法|ブロマプロセスとダッチプロセスの違いを比較

ココアバターを分離する方法には、大きく分けて2つの製法があります。
それぞれの特徴を理解すれば、自分好みの製品を見つけやすくなりますよ♪
ブロマプロセス(非アルカリ処理)の特徴
カカオ本来の風味を残す伝統的製法
ブロマプロセスは、カカオマスをそのまま油圧で圧搾する製法です。
1865年頃に開発されたこの方法は、化学的な処理を一切加えません!
カカオ豆が持つ天然の成分をできるだけ保持するため、栄養価の面でも注目されています。
「ナチュラルココア」と呼ばれることもあり、カカオの個性を重視する人々に選ばれているんです。
酸味と苦味が特徴的な理由
ブロマプロセスで作られたココアパウダーは、pHが低く酸性寄りです。
発酵工程で生まれた酸がそのまま残っているためなんですね。
この酸味がカカオの複雑な風味を生み出し、深みのある味わいになります。
色は赤みがかった茶色で、いわゆる「チョコレート色」よりもやや明るい印象です。
香りが強く、カカオそのものの個性を感じられるのが大きな魅力といえます。
ダッチプロセス(アルカリ処理)の特徴
まろやかで飲みやすくなる仕組み
ダッチプロセスは、1828年にオランダで開発された製法です。
カカオニブの段階でアルカリ溶液に浸し、酸を中和させます。
この処理により、カカオ特有の酸味や渋みが和らぎます。
結果として、まろやかで飲みやすいココアに仕上がるんです♪現在市販されているココアパウダーの多くは、このダッチプロセスで作られています。
色が濃くなる化学的メカニズム
アルカリ処理を施すと、カカオに含まれる色素成分が化学反応を起こします。
この反応により、ココアパウダーの色が濃い茶色から黒に近い色へと変化するんです。
アルカリの濃度や処理時間を調整することで、様々な色合いを作り出すことも可能!深い色合いは見た目の高級感を演出し、製品の魅力を高める効果があります。
【比較表】ブロマとダッチ、どう違う?
| 項目 |
ブロマプロセス |
ダッチプロセス |
| 風味 |
酸味と苦味が強い、カカオらしさが際立つ |
穏やかでまろやか、飲みやすい |
| 色 |
赤みがかった茶色、明るめ |
濃い茶色から黒に近い |
| pH |
酸性(5.0〜5.8程度) |
中性に近い(6.8〜8.1程度) |
| 溶けやすさ |
やや溶けにくい |
水に溶けやすい |
| 栄養価 |
カカオポリフェノール豊富 |
ポリフェノールがやや減少 |
| 用途 |
焼き菓子、濃厚なデザート |
飲料、アイスクリーム |
| 開発年 |
1865年頃 |
1828年頃 |
この表を参考に、自分が求める味わいや用途に合わせて選んでみましょう。
製法の違いが栄養価に与える影響|カカオポリフェノールはどうなる?
美容や健康のためにカカオ製品を選ぶなら、製法による栄養価の違いは見逃せません!特にカカオポリフェノールの含有量は、製法によって大きく変わります。
ブロマプロセスで残る栄養成分
非アルカリ処理のココアには、カカオポリフェノールがより多く残ります。
フラボノールという抗酸化成分も、自然な状態で保たれているんです。
これらの成分は血流改善や抗酸化作用が期待されており、美容と健康をサポートしてくれます♪カカオ本来の栄養を最大限に摂取したい場合、ブロマプロセスが適しているといえます。
アルカリ処理による栄養素の変化
アルカリ処理を施すと、フラボノールの一部が分解されます。
これは化学反応によるもので、完全に防ぐことはできません。
ただし、すべてのポリフェノールが失われるわけではないんです...!プロシアニジンなど、他のポリフェノール類は残存しています。
最近の研究では、ダッチプロセスでも十分な抗酸化作用が確認されているという報告もあるんですよ。
女性に嬉しいカカオポリフェノールと製法の関係
カカオポリフェノールには、こんな効果が期待できます。
☑ 肌の老化を防ぐ効果
☑ 血行促進効果
☑ リラックス効果
ブロマプロセスのココアは、このポリフェノールを100とすると、ダッチプロセスでは70〜80程度残るといわれています。
数値だけ見ると差がありますが、日常的に摂取する量を考えれば、どちらも十分な効果が期待できます。
美容と健康は継続が鍵となるため、自分が美味しいと感じる方を選ぶことも大切ですよ♪