ヴァンサン・デュランは、2018年にフランスで最も権威ある称号「M.O.F.（フランス国家最優秀職人章）」を獲得した、フランストップクラスのショコラティエです。三ツ星レストラン「ジョルジュ・ブラン」での経験と、12年間にわたる辻調理師専門学校での教育経験により培われた確かな技術は、業界随一の水準です。 特筆すべきは、チョコレート彫刻への情熱。3年間昼夜を問わず研究を重ね、M.O.F.試験では18世紀のブレス地方の女性を再現した壮大な彫刻作品を制作しました。金細工師のような繊細な職人技が評価され、見事に栄冠を勝ち取りました。 現在もリヨンの名門ポール・ボキューズ学院で教鞭を執りながら、後進の育成にも熱心に取り組んでいます。最高峰の技術と芸術性を持ちながら、常に学び、教え、進化し続ける姿勢が、彼のチョコレートに特別な価値を与えています。

メゾン・ヴァンサン・デュランの大きな特徴は、地元ラ・ドンブ地方の食材への深い敬意とこだわりです。ヴァンサンは故郷であるアン県シャティヨン・シュル・シャラロンヌで生まれ育ち、自然、伝統、美食が調和するこの地域に誇りを持っています。 使用される素材は、ラ・ドンブ地方で栽培された地元産を優先的に選択。特に、ブレス産バターAOP（原産地呼称保護）、ブレス産サフラン、地元の花々など、最高品質の地域食材を厳選しています。可能な限りオーガニック素材を選び、土地の恵みを最大限に活かしています。 「チョコレートの殻の中に歴史の一片を閉じ込めたい」というヴァンサンの哲学通り、各チョコレートには地域の伝統と文化が息づいています。地元食材を使用することで、単なる美味しさを超えた、ストーリーと情熱が詰まった唯一無二のショコラを生み出しているのです。この徹底した地域密着型のモダンショコラトリーは、ヴァンサン夫妻の揺るぎないアイデンティティです。

メゾン・ヴァンサン・デュランの象徴的な作品「ショコラ・プレシュー（宝石のようなチョコレート）」は、18世紀のブレス地方の伝統工芸品「エマイユ・ブレッサン（ブレスのエナメル細工）」からインスピレーションを得た芸術的なパレショコラです。 繊細な装飾が施されたこれらのチョコレートは、まさに食べられる宝飾品。グランクリュの最高級チョコレートから作られ、純粋なオリジン産の薄い殻の中に、ブレス産バターを使った柔らかくとろけるキャラメル、またはフルーティーなスパイスや繊細なサフラン（もちろんブレス産！）を使った濃厚なガナッシュが閉じ込められています。 エマイユ・ブレッサンと同じ模様が描かれたパレは、視覚的な美しさと味わいの完璧な融合。「チョコレートの殻の中に歴史の一片を閉じ込めた」というヴァンサンの言葉通り、各作品には地域の伝統工芸への敬意と、現代的な解釈が込められています。味覚だけでなく、目でも楽しめる真の芸術作品として、特別な贈り物や自分へのご褒美に最適です。

ヤスシササキでは、チョコレート作りを通じて環境や社会にも貢献する取り組みを行っています。 使用するカカオ豆はフェアトレード認証を受けたもので、持続可能な農業を支える一環としてカカオ農家の生活環境を支えると同時に、環境保全への取り組みを強化しています。 また、小ロット生産を行いフードロスの削減を図っています。 おいしさにこだわるだけでなく、チョコレート作りを通じて未来への持続可能な社会を支えるという強い思いが込められています。