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チョコレートとパティスリー、それはイヴァン・シュヴァリエにとって幼少期から続く確かな情熱。
この物語は、子どもの頃からはじまります。10歳の時には近所のパティスリーで手伝いを始め、母と料理をし、テレビの料理番組を見ては誰もが笑顔になる料理を自分で作りたいと夢見ていました。製菓学校で学んだ後、フランス最高峰のパティシエと称されるヴァンサン・ゲルレ氏のもとで13年間という長きにわたり修業。21歳でシェフに抜擢され、ショコラティエとしての確固たる基盤を築きました。
イヴァン・シュヴァリエ（Yvan Chevalier） フランス北西部ブルターニュ地方のバン＝ド＝ブルターニュ出身。 フランス最高峰のパティシエ、ヴァンサン・ゲルレ氏のもとで13年間という長期にわたり修業を重ね、21歳という若さでシェフ・ショコラティエに抜擢。「ヴァンサン・ゲルレ」のブランド進化とともに自身も成長を遂げ、国内外の数々のコンクールに挑戦。2009年「Journées Gastronomiques de Sologne」チャンピオン、「trophée Pascal Caffet」グランプリ、2013年には23歳で「ワールドチョコレートマスターズ」フランス代表に選出されるなど、輝かしい実績を積み重ねました。 そして2019年、28歳という若さで初挑戦にしてM.O.F.（フランス国家最優秀職人章）ショコラティエ＝コンフィズールの称号を獲得。 2021年、故郷レンヌに自らの名を冠したショコラトリー・パティスリーをオープン。ブルターニュ地方の素材を活かし、「Transparence（透明性）」という哲学のもと、素材本来の味をストレートに表現したチョコレートを創作。ゲルレ氏を「第二の父」と慕い、現在はその息子を見習いとして受け入れるなど、師から受け継いだ技術と精神を次世代へと継承しています。
イヴァン・シュヴァリエは、15歳の頃に既に「M.O.F.ショコラティエになる」と父に宣言していました。その夢を実現するため、フランス最高峰のパティシエ、ヴァンサン・ゲルレ氏のもとで13年間という長期にわたり修業を重ね、21歳という若さでシェフ・ショコラティエに抜擢されました。 国内外の数々のコンクールに挑戦し続け、2009年「Journées Gastronomiques de Sologne」チャンピオン、「trophée Pascal Caffet」グランプリ、2013年には23歳で「ワールドチョコレートマスターズ」フランス代表に選出されるなど、輝かしい実績を積み重ねてきました。 そして2019年、28歳という若さで初挑戦にしてM.O.F.（フランス国家最優秀職人章）ショコラティエ＝コンフィズールの称号を獲得。試験は3日間にわたってほぼ拘束状態で行われ、限界状態での作業中にも審査員の質問に的確な答えを返さなければならないという過酷なもの。「生活のすべてを費やした」と語るシュヴァリエ氏は、技術や独創性はもちろん、精神的にも相当タフでなければ取得できないこの称号を手にしました。 フランスの人間国宝とも評されるM.O.F.の称号は、彼の卓越した技術力と、困難に立ち向かう強い精神力の証。ショコラの複雑さや技術面に惹かれ、「失敗したら解決したい」と語る探究心こそが、彼を天才ショコラティエたらしめています。
イヴァン・シュヴァリエのチョコレート作りの核心にあるのが、「Transparence」という哲学。フランス語で「透明性」を意味するこの言葉には、彼の妥協なき姿勢が込められています。 使用する素材は必ず一度口にして、本当に美味しいと思ったものしか使わない。加工するときには必要な手間を絶対に惜しまない。一切の曖昧さや無駄を払拭したお菓子作りは、そのまま味に反映され、食べればアロマやテクスチャーの違いを実感できると彼は語ります。 素材は使い切りたいという想いから、加工を工夫し果物の種や皮まで全て使用。また、地元ブルターニュ産にこだわりながらも、「いつもブルターニュ産が最高とは限らない」という柔軟な姿勢で、世界中から最高の素材を探し求めています。ヘーゼルナッツはピエモンテ産を使用するなど、手に入る限りの最上の素材を選び抜いています。 使う素材の透明性にもこだわり、「ソバはオーガニック」「レモンはオーガニック」と自信を持って言えることを大切にしています。BIO承認を受けた素材を使用し、日本よりもかなり高い基準で設定されたフランスの有機栽培由来製品にこだわっています。 「素材を2つも3つも混ぜることもほとんどなく、食べたらすぐに何の風味か分かるような、素材そのままのシンプルな味わいを表現したい」と語るシュヴァリエ氏。複雑すぎる味わいではなく、素直な味わいのショコラこそが、彼の理想であり、「Transparence」の哲学が体現された作品なのです。
イヴァン・シュヴァリエにとって、故郷ブルターニュ地方への愛は創作の原動力です。父方も母方も祖父母が農業従事者であり、幼なじみも農業従事者が多いという環境で育った彼にとって、テロワールへの愛は必然でした。 彼の代表作である「サラザン（蕎麦の実のプラリネ）」は、ブルターニュ地方ならではの味を体現したチョコレート。ブルターニュの伝統であるガレット（そば粉のクレープ）は、毎週水曜日に祖母が作ってくれた思い出の味。「両親が働いていたので祖母に預けられ、いつもガレットを作ってくれた。夜は父とフライパンで温め直して、シンプルにバターを塗って食べた」という子どもの頃の記憶が、このチョコレートに込められています。 「地球の反対側、たとえば日本でこのショコラを食べたら、ガレットの味に思いを馳せてもらえるはず。ガレットを食べたことのない人々にも、ブルターニュの味を感じてほしいし、旅してもらいたい」と語るシュヴァリエ氏。生まれ故郷に店を構えた彼にとって、地元の素材の価値を高めることは自分の役割だと考えています。 そして彼が最も大切にしているのが、「エモーション（感情）」です。「僕の夢は、いつの日か『あなたのショコラを食べました。とてもいい思い出です』って言われること。それが一番おいしいかどうかは関係なく、『いい思い出になりました』って言ってもらえるような、人々の記憶に残るようなショコラを作りたい」という想い。 15年後、20年後に日本の多くの人から認知される存在になりたいと語るシュヴァリエ氏。彼のチョコレートを食べて、すてきな時間を過ごしてほしいという願いが、一粒一粒に込められています。ブルターニュの大地への愛と、人々の記憶に残るエモーションの創造。それこそが、イヴァン・シュヴァリエが選ばれる理由です。
ヤスシササキでは、チョコレート作りを通じて環境や社会にも貢献する取り組みを行っています。 使用するカカオ豆はフェアトレード認証を受けたもので、持続可能な農業を支える一環としてカカオ農家の生活環境を支えると同時に、環境保全への取り組みを強化しています。 また、小ロット生産を行いフードロスの削減を図っています。 おいしさにこだわるだけでなく、チョコレート作りを通じて未来への持続可能な社会を支えるという強い思いが込められています。
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