EL CEIBOは、世界で初めて、そして現在も唯一、カカオの苗木から完成品のチョコレートまで、すべてを生産者自身が一貫して製造する「Tree to Bar」を実現したブランドです。通常のチョコレートメーカーは完成したカカオ豆を購入して加工しますが、EL CEIBOは1,300家族のカカオ農家が組合員として栽培から製造、販売まで自分たちの手で行います。 標高4,040メートルのエルアルトに位置する自社工場では、カカオの品種改良、発酵、焙煎、加工のすべてを管理。研究所では病気に強く、より美味しいカカオの開発に昼夜を問わず取り組んでいます。この農家自身による垂直統合モデルにより、品質管理の徹底と生産者への公正な利益還元を両立。中間業者を介さないため、生産者コミュニティに最大限の経済的利益がもたらされます。 アルトベニ産カカオは2009年から2023年まで8回連続でインターナショナル・カカオ・アワード南アメリカ地域を受賞し、世界最高品質のファインカカオとして国際的に認められています。

EL CEIBOのカカオは100%有機栽培で、化学肥料や農薬を一切使用しません。ボリビア・アルトベニ地方の熱帯低地で、古くから伝わるアグロフォレストリー農法（森林農法）を実践しています。 農園内ではカカオの木と共に、バナナ、マンゴー、パイナップルなどの果樹、薬用植物、在来の熱帯樹木が混植され、自然の森林を模した多様な生態系が形成されています。この農法により、土壌の健康が維持され、害虫の自然な抑制が実現し、生物多様性が保護されます。また、樹木の適切な日陰がカカオの品質向上にも貢献しています。 組合は毎年40,000本のカカオ苗木や果樹を自社の研究センターで育成し、組合員や第三者に手頃な価格で提供。長期的な混作林の維持と更新を支援しています。米国農務省（USDA）、EU有機農業規則、Bio Suisse、Naturlandなど複数の国際的なオーガニック認証を取得しており、世界最高水準の有機栽培基準を満たしています。

EL CEIBOは1977年の設立当初から、農家の自立と生活向上を最優先に掲げてきました。国際フェアトレード認証を取得し、組合員である1,300家族のカカオ農家に公正な対価を保証しています。 組合は単にカカオを購入するだけでなく、組合員とその家族の生活全体を支援する包括的なサポート体制を整えています。栽培技術指導、苗木の提供、新品種の研究開発、継続的なトレーニングプログラムに加え、健康保険基金、年金制度、低利融資、組合直営店での割引購入など、多様な社会的サポートを提供しています。 特に教育分野への投資に力を入れており、子どもたちの学校教育から大学進学まで支援。次世代へのカカオ農業の継承と若者の雇用創出にも積極的に取り組んでいます。児童労働は一切禁止されており、安全で持続可能な労働環境を確保しています。 このような取り組みにより、ボリビアという構造的に貧しい国において、EL CEIBOはオーガニック農業とフェアトレードが人々の生活条件を改善できることを証明する成功モデルとして国際的に高く評価されています。

ヤスシササキでは、チョコレート作りを通じて環境や社会にも貢献する取り組みを行っています。 使用するカカオ豆はフェアトレード認証を受けたもので、持続可能な農業を支える一環としてカカオ農家の生活環境を支えると同時に、環境保全への取り組みを強化しています。 また、小ロット生産を行いフードロスの削減を図っています。 おいしさにこだわるだけでなく、チョコレート作りを通じて未来への持続可能な社会を支えるという強い思いが込められています。