クルイゼルは、世界7カ国7農園と直接契約を結び、単一農園のカカオ豆のみを使用する「シングルプランテーションチョコレート」を1999年から製造しています。これは、ワインが「シャトー（畑）」で区別されるように、カカオ豆を国や地域ではなく、より小さな農園単位で厳選することで、その土地本来の個性溢れるテロワールを深く感じられるというこだわりです。 メキシコのモカヤ農園、コロンビアのエルジャルダン農園、マダガスカルのマンガロ農園など、それぞれの農園が持つ独特の風土や伝統的な栽培方法が、チョコレートに特別な香りと味わいをもたらします。クルイゼルは農園の名前をチョコレートに名付けることで、土地と農家の人々への敬意を表しており、まさに「ビーン・トゥ・バー」の先駆けブランドとして、チョコレートを通じた世界のカカオの旅を提供しています。

クルイゼルは、2012年にフランス政府より「EPV無形文化財企業」(Entreprise du Patrimoine Vivant)の認定を授かりました。これは、フランス政府が「最高レベルの技術を有する」と認めた企業にのみ授与される唯一の認定書です。この栄誉は、70年以上にわたって受け継がれてきた職人たちの類まれな技術と専門知識の功績によるものです。 クルイゼルの技術の核心は、カカオ豆の「発酵」と「焙煎」にあります。カカオ農家と直接契約し、発酵の重要な工程を協働で管理。発酵と焙煎それぞれ5種類、合計25通りの組み合わせから最高の味を選び抜きます。さらに、100〜110℃のスロースチームロースティング（低温長時間焙煎）により、カカオ豆本来のアロマを最大限に引き出しています。このような妥協なき品質へのこだわりが、世界中のトップパティシエに愛される理由となっています。

クルイゼルは、「Noble Ingredient（ノーブル イングリィーディエント）」のコミットメントを掲げ、全てナチュラルな原料にこだわり、最高品質の素材のみを厳選しています。人工香料、人工着色料、カカオバター以外の植物性油脂、遺伝子組み換え食品は一切使用せず、厳選したカカオ豆、ピュアココアバター、砂糖、ブルボンバニラビーンズ（マダガスカル産）など、シンプルで上質な原料のみで作られています。 さらに、「フロームスクラッチ（全て一から自社工房で製作）」という姿勢のもと、フィリングに使用するプラリーヌ、ヌガティン、キャラメル、リキュールに至るまで、全て自家製レシピで丁寧に手作りしています。手間をかけることで、良質な素材をさらに自分たちの理想の味へと創り上げる。その芸術的な手仕事こそが、50年以上門外不出のレシピで作られる「シャンピニオン」をはじめとする、クルイゼルの唯一無二のショコラを生み出しています。

ヤスシササキでは、チョコレート作りを通じて環境や社会にも貢献する取り組みを行っています。 使用するカカオ豆はフェアトレード認証を受けたもので、持続可能な農業を支える一環としてカカオ農家の生活環境を支えると同時に、環境保全への取り組みを強化しています。 また、小ロット生産を行いフードロスの削減を図っています。 おいしさにこだわるだけでなく、チョコレート作りを通じて未来への持続可能な社会を支えるという強い思いが込められています。