クリスチャン・カンプリニは、2004年にフランス国家最優秀職人章（M.O.F.）ショコラティエ部門を獲得した、世界でも数少ない最高峰の技術を持つショコラティエです。この称号は卓越した技能を持つ職人にのみ与えられる最高の栄誉であり、特にショコラティエとしての取得者は極めて稀です。モナコのルイXVなどミシュラン三つ星レストランで20年以上シェフ・パティシエを務めた経験と、伝統的な技術をモダンなスタイルの中に生かす革新性により、2005年にはワールド・グルメ・サミットで世界最高シェフの一人に選出されました。彼のチョコレートは、確かな技術に裏打ちされた精密な仕上がりと、芸術的な美しさを兼ね備えており、世界中のショコラ愛好家から絶大な信頼を得ています。動物性油脂を使わないヴィーガンシリーズなど、時代のニーズにも応える革新的な創作も評価されています。

カンプリニ氏のショコラが他と一線を画すのは、地元南フランスの新鮮な素材への並外れたこだわりです。マントン産レモン、エズ産マンダリンなど、地元の小さな生産者から朝摘みされたばかりの果実やハーブを使用し、その日の最高の香りと味わいをチョコレートに封じ込めます。工房には山盛りのハーブや鮮やかな柑橘類が並び、まるでサラダで有名なレストランの厨房のような光景です。この徹底した鮮度へのこだわりにより、彼のショコラは「柑橘の魔術師」「柑橘のプリンス」と称され、フランボワーズ・ローズやライムと柚子のコンフィなど、果実本来の香りと深みを最大限に引き出した作品を生み出しています。地元の自然が詰まったフレッシュなショコラは、南仏の太陽と大地の恵みを味わう贅沢な体験として、多くのファンを魅了し続けています。

Christian CAMPRINIのショコラは、ムアン・サルトゥーの自社工房で、全ての製造工程を一貫して手作業で行う完全なる職人仕事です。8名の専門チームが、素材の選定から製造、仕上げまで全てを自社で管理し、品質を徹底的にコントロールしています。工房は単なる生産施設ではなく、新しい素材を発見し、組み合わせをテストし、全ての配合を試食する真の研究室でもあります。彼らの哲学は「シンプルさ、創造性、情熱」。高品質で地域性豊かな原材料を使用し、製品への敬意と顧客の期待に応える謙虚な姿勢で、本物の味と本質的な美味しさを追求しています。クロケ（南仏伝統のアーモンドサブレ）やゼスト・ダジュール（カカオバターのスプレッド）など、伝統を大切にしながらも革新的な商品開発を続けるその姿勢は、真の職人としての誇りと情熱の表れです。

ヤスシササキでは、チョコレート作りを通じて環境や社会にも貢献する取り組みを行っています。 使用するカカオ豆はフェアトレード認証を受けたもので、持続可能な農業を支える一環としてカカオ農家の生活環境を支えると同時に、環境保全への取り組みを強化しています。 また、小ロット生産を行いフードロスの削減を図っています。 おいしさにこだわるだけでなく、チョコレート作りを通じて未来への持続可能な社会を支えるという強い思いが込められています。